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内視鏡外科手術訓練装置の開発

分野
情報工学
キーワード
内視鏡外科手術、仮想現実技術、VRシステム
情報工学部 情報システム工学科

教授 徳安 達士

研究概要

 現在、我が国の内視鏡外科手術の症例数は増加傾向にあり、一方で医師不足から本手術の専門医養成が急務の課題となっている。既に、国内外のメーカーが内視鏡外科手術の訓練システムを販売しているが、現場医師らはより効率的な訓練システムの登場に期待を寄せている。
 既存訓練環境の1つであるVRシミュレータは、訓練者がリスクなしで様々な鉗子操作を試すことができる利点を持つ。しかしながら、訓練者の癖や誤操作を矯正する機能を持ち得ていないため、鉗子操作の基礎が身につきにくく、現場従業員らの満足度は低い。
 そこで、本研究では、鉗子操作の基礎習得を目的としたシンプルな訓練装置を開発する。本訓練装置は、コンピュータ、ボックス、鉗子制御装置から構成され、モニタにはボックス内部映像に予め撮影された指導医による鉗子操作の映像が表示される。訓練者はあたかも自分が操作しているような感覚に陥り、適切な鉗子操作のノウハウを体感的に学ぶことができる。

利点・特徴  本研究は、大分大学医学部猪股雅史教授グループとの共同研究であり、日本内視鏡外科学会名誉理事長である北野正剛先生の監修のもと進めている。本研究が開発する訓練装置の利点は、独学では習得しにくい鉗子装置の基礎を徹底して学べることである。内視鏡外科鉗子はハンドルから鉗子先端部までの距離が長く、トロカーを軸に対照的な動きをするため操作の基礎が定着しにくい。本研究が開発した鉗子制御装置は、どんな操作であれ、指導医の操作データを取得することで繰り返し訓練することができる。このとき、必要な鉗子操作を音声字幕による解説とロボットによる力覚的なアシストによって、操作の実現に必要な力加減を体得することができる。
応用分野  例えば日本の伝統工芸など、手先感覚を頼りに紡ぎ出される技術は他者に教えにくいものである。本研究の応用として、様々な分野で活躍する名人の技術を後世に残し、次の世代に継承していくようなシステムの開発が考えられる。

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